蜀犬 日に吠ゆ

2010-08-06

[][][]古今和歌集を読む 夏歌(その15) 20:03 はてなブックマーク - 古今和歌集を読む 夏歌(その15) - 蜀犬 日に吠ゆ

夏歌

   山にほとゝぎすの鳴きけるをきゝてよめる   つらゆき


162 郭公人まつ山になくなれば 我うちつけに恋ひまさりけり

佐伯梅友校注『古今和歌集』岩波文庫

162 二人を待つということを思わせる松山で。 四「うちつけに」は、(その声を聞いて)急に。

佐伯梅友校注『古今和歌集』岩波文庫

 思考の順通りに並べた歌。「ホトトギスの声がする」→「松山にいるのか」→「松は待つにつうじるな」→「ああ、そういえば恋しい人を、私はずっと待っている」のか、「恋しい人はわたしを待ってくれているだろうか」または「日本のどこかにわたしを」なのか、結論は分かりませんが、やけに人恋しくなってしまったのでした。


夏歌

   はやくすみける所にて郭公の鳴きけるをきゝて

   よめる     たゞみね


163 むかしべや今も恋しき 時鳥 ふるさとにしも鳴きてきつらむ

佐伯梅友校注『古今和歌集』岩波文庫

163 はやくすみける所―いぜん住んでいた所。 一二昔が今でも恋しいのか。自分の心を鳥の上に寄せて言う。 四五そうでないならどうして、特にこの昔なじみの地に鳴いて来たのだろう。

佐伯梅友校注『古今和歌集』岩波文庫

 ようやく出ました、時鳥(ホトトギス)。郭公ばかりなので混乱すること久しかったのですが、ホトトギスは本当いろんな宛字をされますよね。