蜀犬 日に吠ゆ

2010-08-11

[][][]マーク・トウェイン『ハックルベリー・フィンの冒険』上 岩波文庫 を読む。(その1) 21:04 はてなブックマーク - マーク・トウェイン『ハックルベリー・フィンの冒険』上 岩波文庫 を読む。(その1) - 蜀犬 日に吠ゆ

 本棚をさらうシリーズ。

 まずは訳者による舞台の解説から。

はしがき

 この物語はだいたいにおいて、作者自身の少年時代の経験をもとに書かれたものと考えられる。ハックの育った町セント・ピーターズバーグは、マーク・トウェインが四歳から十八歳のころまで住んでいたミズーリ州ハニバルであろう。アメリカの地図をひろげてみると、ほぼ中央を南北にミシシッピー川が流れていて、その中ほどにセント・ルイスという大都会が目につくが、ハニバルはそこから百五十キロばかり川をさかのぼったところにある。

 マーク・トウェインは一八三五年生まれだから、ハニバルで少年時代を過ごしたのは一八四〇年代から五〇年代にかけて、日本ではそろそろ幕末のさわがしい時期にさしかかるころである。

 ミズーリ州は、南北の勢力争いの妥協のために、一八二一年に奴隷制度を認める州として誕生した。その後、南北の対立は次第にはげしくなって、やがて南北戦争という形で決裂する。しかし、マーク・トウェインの少年時代のいなか町では、そんな険悪な空気はほとんど感じられなかったらしい。少なくとも作者の少年時代の記憶には強く残っていないようである。

マーク・トウェイン『ハックルベリー・フィンの冒険』上 岩波文庫
ハックルベリー・フィンの冒険〈上〉 (岩波文庫)

ハックルベリー・フィンの冒険〈上〉 (岩波文庫)