蜀犬 日に吠ゆ

2010-08-12

[][][]古今和歌集を読む 秋歌上(その3) 20:58 はてなブックマーク - 古今和歌集を読む 秋歌上(その3) - 蜀犬 日に吠ゆ

秋歌上


174 久方のあまのかはらの渡守 きみ渡りなばかぢ隠してよ

佐伯梅友校注『古今和歌集』岩波文庫

174 これも織女の気持。 三渡守よ。彦星は彦星は船で川を渡るものとしている。 五船をこぐかいを隠してね。彦星の帰れないようにしようというわけ。

佐伯梅友校注『古今和歌集』岩波文庫

 ええと、私の記憶では、この二人、なにか神さま的なものから罰をうけて年に一日しか会えなかったのではなかったでしたっけ。それに逆らうのみならず、船頭まで共犯に仕立てようとするあたり、織女はなかなかの悪女ですねえ。今でも別に船頭が八つ裂きにされたような話は聞きませんから、船頭が冷静だったか、彦星が模範囚であったかしたのでしょうね。


秋歌上


175 天の河もみぢを橋に渡せばや たなばたつめの秋をしもまつ

佐伯梅友校注『古今和歌集』岩波文庫

175 彦星の渡るために紅葉の橋を架けるとし、それで、織女は秋を待つのか、という。

佐伯梅友校注『古今和歌集』岩波文庫

 こちらは船でなく橋で渡る説。紅葉で橋が架けられるなら、あなたの木綿だか絹だかの布でも架かるのではないでしょうか。架けちゃいなよ、橋。