蜀犬 日に吠ゆ

2010-08-14

[][][]古今和歌集を読む 秋歌上(その4) 18:57 はてなブックマーク - 古今和歌集を読む 秋歌上(その4) - 蜀犬 日に吠ゆ

秋歌上


176 恋ひ恋ひてあふ夜はこよひ 天の川霧立ちわたり あけずもあらなん

佐伯梅友校注『古今和歌集』岩波文庫

176 これも織女の気持。 五夜が明けずにあってほしいなあ。

佐伯梅友校注『古今和歌集』岩波文庫

 しかし、楽しい時間ほどあっという間なので、この世はままならぬ。


秋歌上

   寛平の御時、なぬかのよ、「うへにさぶらふをのこど

   も歌たてまつれ」と仰せられける時に、人にかはり

   てよめる     とものり


177 天の河あさせしら浪たどりつゝ 渡りはてねば あけぞしにける

佐伯梅友校注『古今和歌集』岩波文庫

177 寛平―一二 ○なぬかの夜―七月七日の夜。 ○うへにさぶらふをのこ―殿上人。 二三浅瀬を知らず、白波の立つ所を辿り辿って。 四渡りきらない所で、渡りきらないのに。

佐伯梅友校注『古今和歌集』岩波文庫

 ひどい。織女はこんなに待っているのに、彦星は辿りつけない。白鳥は一体何をしておるのか!


秋歌上

   おなじ御時、きさいの宮の歌合のうた   藤原おきかぜ


178 契りけん心ぞつらき 織女(たなばた)の年にひとたびあふは あふかは

佐伯梅友校注『古今和歌集』岩波文庫

178 一二年に一度会おうと約束したわけだろうが、その約束した心が、ほんとうにつらい。 四五年に一度会うなんて。会うという中に入らない、という気持。

佐伯梅友校注『古今和歌集』岩波文庫

 ほんたうにつらいのかあ。