蜀犬 日に吠ゆ

2010-10-12

[][][]孫子を読む 勢篇(その5) 19:51 はてなブックマーク - 孫子を読む 勢篇(その5) - 蜀犬 日に吠ゆ

利を以てこれを動かし、詐を以てこれを待つ

勢篇

故善動敵者、形之、敵必從之、予之、敵必取之、以利動之、以卒待之、

金谷治訳注『孫子』 岩波文庫

 故に善く敵を動かす者は、これに形すれば敵必らずこれに従い、これに予(あた)うれば敵必らずこれを取る。利を以てこれを動かし、詐を以てこれを待つ。


 そこで、巧みに敵を誘い出すものは、敵に分かるような形を示すと敵はきっとそれについてくるし、敵に何かを与えると敵はきっとそれを取りにくる。(つまり)利益を見せて誘い出し、裏をかいてそれに当たるのである。

金谷治訳注『孫子』 岩波文庫

 「奪わんと欲すれば、まずは与えるべし」(虎眼流)。たしかに魏武はこんなの好きそうですねえ。


 魏武注

勢篇

曹操 利益をぶらさげて敵を誘導し、敵の防衛陣地から遠く離して、どこからでも攻撃できる丸裸の状態にする。甲羅を捨てた裸の亀、貝ガラを抜け出した裸のカタツムリのっように無防備であれば、あとの攻撃は容易である。敵の不注意、背伸びした足元、指導者の独断癖、その性格や特徴の欠点をうまくとらえて、それらを狙い撃ちするのだ。

中島悟史『曹操注解 孫子の兵法』朝日文庫

 官渡の時は、逆にとりあえずかき回してから本陣と本隊を引き離したよなあ。