蜀犬 日に吠ゆ

2010-11-30

[][]森銑三『落葉籠』上 中公文庫 21:19 はてなブックマーク - 森銑三『落葉籠』上 中公文庫 - 蜀犬 日に吠ゆ

 『柳多留』をよんで、全然読めないので困ったのですが、森先生から後押しを戴きました。

落葉籠〈上〉 (中公文庫)

落葉籠〈上〉 (中公文庫)

去来の言

 蕉門の俳諧を学ぼうとするならば、蕉翁その他の集を熟読すべきであるが、さような場合に不審の句はそのままにそっとして置いて、面白さの判る句を手本にしてそこから這入って行くのがよろしい。不審の句になづみ、部分にこだわって、俳諧の精神を捉えかねているよな人は進歩しない。判るところから一筋に辿って行けばよいのである。進むにつれて、先に不審としたところも自ら会得せられるようになる。

 いい方は少し変えたが、去来がかようにいっている。。この教えはとうとい。ひとり俳諧に止らず、あらゆる古典を読む場合に、かような態度が必要だろう。学校で「徒然草」を習って、「徒然草」の文法がどうのこうのと、語句の解釈に憂身をやつしながら、兼好法師その人には触れずにいる。それでは本を読んだとはいわれない。

森銑三『落葉籠』上 中公文庫