蜀犬 日に吠ゆ

2010-12-27

[][]大和田秀樹『ムダヅモ無き改革』竹書房 19:40 はてなブックマーク - 大和田秀樹『ムダヅモ無き改革』竹書房 - 蜀犬 日に吠ゆ

 ここのところ読んでいた本は、……全然記憶にないなあ。毎日何かしら読んでいるはずなのに、きれいさっぱり覚えていません。この才能があるから同じミステリをなんべんも読めてトクです。

 まあ、手近にあったこれの話。まえから気になっていた表紙でしたが、ついに買ってしまいました。

ムダヅモ無き改革 (近代麻雀コミックス)

ムダヅモ無き改革 (近代麻雀コミックス)

 モデル有りのキャラ達がとにかく麻雀を打(ぶ)つ漫画。主人公は、小泉総理(当時)。おヒキはタイゾー。

 まあひたすら麻雀をするのですが、それぞれのキャラが文化的背景のある必殺技を繰り出してくるのが面白い、という漫画。たとえば最初の相手であるアメリカ大統領ブッシュJr.(当時)であれば、おヒキからポンの牌をもらいまくった上で「パトリオットツモ!」とかね。パパブッシュと戦うと、「地獄の黙示録(アポカリプス・ナウ)ロン!!」(ホンイツ・チートイ)とかね。

 プーチンがソーズを揃え出すと、竹を軍艦に見立てて「バルチックフリート!!!」(ちんいつ三暗刻四カンツドラ20)とかね。おもしろいおもしろい。


 それにたいして小泉さんの必殺技は、「技術立国ニッポン」(イカサマ)はいいとして、「ライジングサン」(国士無双)って、ゆかしくないなあ。「郵政改革」とか、「刺客くのいち」とか、「電撃平壌訪問」とか、そういう技と麻雀の役を絡められなかったのでしょうか。だから、主人公だから仕方ないのかも知れませんが結構浮いてしまっているなあ。あとでブッシュをおヒキにして「似合いのカップル」(チートイ)なんてプレスリーネタでも出すと面白いのですが。「Forever love」は麻雀とは違う場面で使っちゃったし、主人公が一番世界観から遠いというねえ。

 影武者純一郎がコータローだというのも、時代を感じます。いまならきっとシンジローでしょうからね。


[][]大和田秀樹『ムダヅモ無き改革』2 竹書房 20:34 はてなブックマーク - 大和田秀樹『ムダヅモ無き改革』2 竹書房 - 蜀犬 日に吠ゆ

 ヴァチカンが動く、その神意は? で始まる第2巻。

ムダヅモ無き改革 (2) (近代麻雀コミックス)

ムダヅモ無き改革 (2) (近代麻雀コミックス)

 時事ネタは勿論、ガンダムネタもドンドン出てくる。それ以外のネタはよく分かりませんが、大量に入っている模様。ガンダムネタも、気づいてないだけでもっとたくさん入っているのでしょうからね。

 ベネディクト16世は「創世記(ジェネシス)」からの「三位一体(サントリニテ)」(大三元)! そうだよ、これがいいんだよ。美しい。しかし、これが来るんだったら、1巻の「天地創造(ビギニングオブザコスモス)」は余計な技でしたねえ。やっぱり小泉さんの技だけ浮いています。

 あと、麻雀用語も「大明カン」とか分からないものがちらほら。あんまり詳しくないんですよね、困る。

 この巻でウクライナの魔女ティモシェンコが登場。あの人こそ、小泉さん以上に劇場型政治の権化ですからね。絶対ネタにすべきですよね。あとチャベス(ベネズエラ)大統領とかもいいキャラですよね。出して欲しいなあ。

 あと、G8の首脳が集まったときに、サルコジ(フランス)大統領が「どこかにいい女…」とか失言してハーパー(カナダ)首相に怒られるんですけど、今や変態度で言えばベルルスコーニ(イタリア)首相がぶっちぎりで上回っていますよね。この漫画ではまだベルルスコーニはきちんとしていて、時代を感じます。実際には就任直後からとんでもなかったのに、バレてなかったんですよねえ。


 いよいよ最強の敵が登場。「第四帝国(ダスフィアテライヒ)」。って、ベタだし古い気がするんですが……。しかし、20世紀前半を代表する悪役と言ったら、やっぱりナチスしか無いのでしょうかねえ。OECD の価値観な気がします。20世紀後半をいうなら英仏米、フォークランド紛争だのベトナム戦争だのという話になりますからね。今解決してない問題には、リアルモデルでは踏み込めませんよねえ。江戸時代に江戸幕府を批判するときは室町時代を設定するし、明治政府を批判するなら江戸時代の講談が便利。正直、麻雀を打(ぶ)ってダルフールの虐殺がやむというシナリオは書ける気がしません。


 閑話休題。とにかく、ナチスと卓を囲む。ギアナ高地はいい場所ですねえ。写真で見ても素敵なところです。

 最初の相手はワーグナー。「リングオブニーベルング」(四槓子)。四幕ものだから。プーチンがピンズのチンイツで「シベリア急行(シベリアンエクスプレス)」(九蓮宝燈)を返して勝利。

 ? ちょっと思ったのですが、「ドンジャラ」には、未来があるのではないでしょうか? この漫画はあくまでも麻雀のルールにのっとって必殺技を出すわけですけれども、なにか有名な漫画とかゲームの設定を生かして遊べませんかね。

 たとえばドラえもんのドンジャラで、ジャイアンチインイツの時は「ジャイアンリサイタル!!!!」と叫ぶとか。ひみつ道具だけでそろえた字一色は「四次元ポケット!!」とか。のび太と静香だけのチートイで「未来は変えられる!」。

 「こいつ一万馬力」(ドラミちゃんのイーペーと同じ順子のドラえもんがある)、「クルパー電波」(チョンボを一荘に一回見逃す)、「バイバイン」(2→4→8を順子として認める)。うーん。混牌まえに秘密道具カードを引くルールがいいか? 


 麻雀て、もう廃れたのかと思ったら結構生き残っているジャンルで、まだまだ改良の余地もあるよなあ、と思いました。賭博と結びついていなければよかったのに。


 あと、ブログ記事をアップしてビックリしたのは、現時点(2010.12.28)で、『ムダヅモ無き改革』にリンクする210件と、『ジャングル黒ベエ』の28件。やっぱりはてなって、偏差値低いのかなあ。というのが一つ。わたしの頭がおかしいのかなあ、というのが一つ。わたしが正しい書評を見せてやる! がまたひとつ。できないのが悔しい。


 チモシェンコちゃんが吹く毒ガスがダイオキシンではないのは、証拠不十分だからなのでしょうね。で、ウクライナお得意の「臨界越え放射能流出、チェルノブイリは伊達じゃない」(チンイツチートイを相手に積みこむ)で勝利。