蜀犬 日に吠ゆ

2011-01-28

[][][]小なる章を読む(その8) 19:02 はてなブックマーク - 小なる章を読む(その8) - 蜀犬 日に吠ゆ

ブッダのことば―スッタニパータ (岩波文庫)

ブッダのことば―スッタニパータ (岩波文庫)

昔の仙人たち、バラモンたち

第二 小なる章

七、バラモンにふさわしいこと

二八四 昔の仙人たちは自己をつつしむ苦行者であった。これらは五種の欲望の対象をすてて、自己の(真実の)理想を行なった。

中村元『ブッダのことば』岩波文庫

 しかし仏教は、苦行や荒行を否定したところにその特徴があったわけですよね。ネオ・ブディズムの佐々井氏がぶっつづけの断食という修行で人気を博したところからすると、苦行荒行はインドに根強いのかと思いますけれども。

昔の仙人たち、バラモンたち


 以下の文章も、「現今のバラモンはそうでない」という逆説的な批判として読むべきものでしょうね。

第二 小なる章

七、バラモンにふさわしいこと

二八五 バラモンたちには家畜もなかったし、黄金もなかったし、穀物もなかった。しかしかれらはヴェーダ読誦を財宝ともなし、穀物ともなし、ブラフマンを倉として守っていた。


二八六 彼らのために調理せられ家の戸口に置かれた食物、すなわち信仰心をこめて調理せられた食物、を求める(バラモンたちに)与えようと、かれら(信徒)は考えていた。


二八七 豊かに栄えていた地方や国々の人々は、種々に美しく染めた衣服や臥床(ふしど)や住居をささげて、バラモンたちに敬礼した。


二八八 バラモンたちは法によって守られていたので、かれらを殺してはならず、うち勝ってもならなかった。かれらが家々の戸口に立つのを、なんぴとも決して妨げなかった。


二八九 かれら昔のバラモンたちは四十八年、童貞の清浄行を行った。知と行とを求めていたのであった。

中村元『ブッダのことば』岩波文庫