蜀犬 日に吠ゆ

2011-03-30

[][]島本和彦『機動武闘伝 Gガンダム』2 角川書店 19:21 はてなブックマーク - 島本和彦『機動武闘伝 Gガンダム』2 角川書店 - 蜀犬 日に吠ゆ

 で、第二巻の相手はネオ・チャイナのドラゴンガンダムとネオ・フランスのガンダムローズ。フランス語はラテン系ロマンス諸語で形容詞が後ろにちゃんと来ている! ガンダムとかローズとかは英語のまんまだけどねえ。それに同じ語系統のネオ・イタリアはネロスガンダムで、「ネロス」ってなんだか知りませんが語順が逆。

  1. ドモン放浪編 round 3
  2. ネオチャイナで食事中、黒竜団のバイクドラゴンとドラゴンガンダムに襲撃される。
    • どうでもいいけどドラゴンドラゴンうるさいなあ。虎とか鳳凰だっているのに。
      • 李小竜(ブルース・リー)の呪縛は、私の予想を超えているのかも、しれません。
  3. 少林寺の僧から、ガンダムの破壊ではなくてガンダム・ファイターであるサイ・サイシーの抹殺を依頼される。
    • しかしもう、単行本の表紙に食堂の料理人である少年が敵だって描いてあるので謎解き要素はゼロ。
  4. その料理人の少年とたまたま合流して黒竜団の隠れ家に
    • 「アジト」は意味が違うんだよなあ。もう、間違った意味のまま定着してしまうのでしょうか。
  5. 偽のサイ・サイシー(黒竜団長)からガンダムを取り戻した本物のサイ・サイシーとガンダムファイト。
  6. 黒竜団の乱入でぐだぐだに。
  7. ドモン放浪編 round4
  8. ネオフランスのガンダムローズはファイトの競争率が高くて実現できなそう。
    • メカニックのレインが「ファイト割り込み」を提案。
  9. 本来の相手ともどもローゼス・ビットの餌食となる。
    • これも、ビット・ローゼスじゃないの? 翻訳されてるってことかしらん。
    • あと、この「アンダードッグ」ガンダム(いま勝手に名付けた)は、どこの代表でしょうね。サソリの尻尾みたいなものが出てるからサハラ砂漠周辺の国かしらん。ただ、もうネオアメリカの時にネオ中東ってざっくりしたガンダムが出ているの(でもあれはスカッドミサイルなど、アジア側の中東っぽい)でサヘル国家かしらん。
  10. ネオフランスのマリアルイゼ王女は、ガンダムローズのファイタージョルジュの思いを知るため家出。
  11. レインとともにジョルジュおびき出しの作戦を立てている最中、アンダードッグガンダムのクルーたちに拉致される。
  12. ジョルジュはガンダムに乗っていなくてもローゼス・ビットを操ってローゼス・スクリーマを行うことができる。これってニュータイプ、なの?

 

島本和彦『機動武闘伝 Gガンダム』2 角川書店

[][][][][]春のうた を読む(その5) 16:56 はてなブックマーク - 春のうた を読む(その5) - 蜀犬 日に吠ゆ

9

 気霽(は)れては風新柳の髪を梳(けづ)る

 氷消えては波旧苔(きうたい)の鬚を洗ふ    都 良香(みやこのよしか)

 『和漢朗詠集』の「早春」。作者は平安前期の漢詩人・漢学者。空はうららかに晴れ、風はさながら佳人の髪のような新芽の柳をくしけずるように吹く。氷はとけ、さざ波が岸の苔を洗うさまは、さんがら去年からの古いあごひげを洗うようだ。「気」と「氷」、「風」と「波」、「新柳」と「旧苔」、「髪」と「鬚」、「梳る」と「洗ふ」。対照で成り立つ対句の技巧の妙。羅城門にすむ鬼が聞きつけ、感服して「あはれあはれ」といったという逸話のある句である。

大岡信『折々のうた』岩波新書

 いい詩を詠むと羅城門の鬼が出てくるの? あいつは人を食うから危険じゃないの?

 閑話休題(それはさておき)、日本人が詠んでも当然漢詩なのですから白文があるはず。私の推測では、

 気霽風梳新柳髪

 氷消波洗旧苔鬚

と、なりましょう。これで平仄が合っているのかは知りませんが、漢学者都良香ですからそんなへまはしますまい。たしかに素晴らしい対句構造です。だいたい中国人は陰陽家の頃から対句が大好きですから、非対称を好む日本の美意識とはつねに一致しないのですが漢詩においてはみごとに日本でも受け入れがなされましたね。


10

 春さればしだり柳のとをおにも妹(いも)は心に乗りにけるかも

         柿本人麻呂歌集(かきのもとのひとまろかしゅう)

 『万葉集』巻十春の相聞(そうもん)。「春されば」のサルは移るの意。春になると。「とをを」(撓)はタワワの母音が変化した形で、たわみしなうさま。「妹」は愛する女、妻。春になるとしだれ柳がたわたわとしなう。それと同様、私の心がしなうほどに、いとしい妻よ、わが心の上におまえは乗ってしまって。心という、手にとれず、目にも見えないものの上に、たしかにひとりの女が乗っている面白さ。

大岡信『折々のうた』岩波新書

 「柿本人麻呂歌集」というのは、『万葉集』にもそう記載されているため、柿本人麻呂の歌かどうか確認をとるすべがないんですよね。『万葉集』には、「柿本人麻呂」の歌も採られているのでややこしい。

 内容に関しては、「柳」って春のものだったんだ、という思いを新たにしました。たしかに枯れ枝を垂らしていた柳の木が新芽を吹いて青々としてきたら、目立って春の訪れを感じさせたでしょうね。なんとなく「怪談→ユーレイ→柳」の連想で夏の感覚でいましたが、改めませんと。

折々のうた (岩波新書 黄版 113)

折々のうた (岩波新書 黄版 113)