蜀犬 日に吠ゆ

2011-04-21

[][]あずまきよひこ『よつばと!』9 電撃コミックス かんそう(その5) 21:54 はてなブックマーク - あずまきよひこ『よつばと!』9 電撃コミックス かんそう(その5) - 蜀犬 日に吠ゆ

 この回はずっとテンション低いよねえ。

よつばとジュラルミン! かんそう

 ゼペット(ピノキオ)、アン(赤毛)、ジュリエッタだけわからん。ジュリエットかしら。しかしハウス名作劇場のない二一世紀、えなは教養人ですねえ。九〇年代生まれでも下手するとムーミンすらしらんのに。

 その上をゆくよつば。

 ジュラルミン、ってアルミと銅の合金で、軽くて強いんだけど高いから普及しない素材。チタンとかカーボンファイバーみたいな扱いだと思うのですが、どうしてその単語を選んだのか。なぞ。

 郊外の、ロードサイドのショッピングセンター。うちとこで言えばインターパーク。ベルモール。いろんなお店があって、「HIGUMA」に到達。カフェテリアの傘とか、噴水とかが「パークプレイス大分」っぽい気がしますねえ。どこかのイオン資本なのでしょうか。うちの県はイオン弱いんですよねえ。

 何でしょうね、この羽根。天使の羽根?

 ゆめみたい、ってよつばは悪夢を見てるのと違いますか?

 このへんはよくわかりませんでした。でも、わからないなりに、いちばんテンションが上がったのでこのコマ。なんつーか、五歳のころデパートにいったハラハラドキドキをあんまり覚えていない。

 (私は男のだったけど小さいころはぬいぐるみに入れ込んでいた。その話は本サイトでします。)

 えなのぬいぐるみに嫉妬している描写がなくて、ジュラルミンを買うはなしになると天上界に飛ぶ、というのは、よつばちゃんの性格どういう設定なのでしょうね。自己中心的でかつ他人の権利を思いやる、っていう人、幼子だとしてもいるかなあ……。


 ずっと「?」で読んだ回ですので、掲出するコマも悩みました。次点は「にこおーー」、三位は「ちがう! ジュリエッタ!」「もー!!」でした。


[][][][][]春のうた を読む(その27) 20:31 はてなブックマーク - 春のうた を読む(その27) - 蜀犬 日に吠ゆ

53

 相触れて帰りきたりし日のまひる天の怒りの春雷(しゅんらい)ふるる

                川田 順(かわだじゅん)

 

 『東帰』(昭二七)所収。昼ひなか、愛人と密かに会って帰ってきた折しも、春雷が天をわせる。作者は罪の思いをもってそれを天の怒りと聞いている。順は大正・昭和歌壇に盛名をはせたが、戦争直後京都で某大学教授夫人だった女流歌人と恋愛し、三角関係の苦悩から自殺未遂事件をおこした。老いらくの恋と騒がれたが、のち思いを遂げて結婚した。右はそのひそかな恋のさなかに作られた歌。調べが強い。

大岡信『折々のうた』岩波新書

 リア充爆発しろ。


54

 しら露も夢もこのよもまぼろしもたとへていへば久しかりけり

                   和泉式部(いずみしきぶ)


 『後拾遺集』恋四。「露ばかりあいひそめたる男のもとへ」と前書きがある。ほんの短い逢瀬しかなかった男へ恋しい思いのたけを言いやったもの。白露・夢・この世・幻、みなはかない瞬時のたとえである。だがそれらさえ、この短い逢瀬に比べれば久しいものと思える、という。「たとへていへば」の表現は平安朝とも思えぬ大胆な言い回しで、こういう歌をもらった相手の男も参ったろう。げにも和泉は恋の歌びとであった。

大岡信『折々のうた』岩波新書

 「素晴らしいときは、やがてさりゆき」、幸せを感じるのは瞬間で、辛苦をなめるのは永劫。

折々のうた (岩波新書 黄版 113)

折々のうた (岩波新書 黄版 113)