蜀犬 日に吠ゆ

2011-05-12

[][]あずまきよひこ『よつばと!』9 電撃コミックス かんそう(その8の2) 21:06 はてなブックマーク - あずまきよひこ『よつばと!』9 電撃コミックス かんそう(その8の2) - 蜀犬 日に吠ゆ

 こんな駄文を書くのにこんなに時間がかかる。

よつばとらいきゃく! かんそう(その2)

 グロウラーな! ググっちゃったよ。揺すった時の勢いでふいごが動いて笛を鳴らす仕組みらしい。「めええええ」の音を確認する為に、わざわざ那須の「テディベアミュージアム」に出かけたらアホでしょうか。近所のショッピングモールにあるかなあ。

 三姉妹の、「廊下のスミにホコリ」「洗い物」「おふとん」はそれぞれの性格と関係するのでしょうか。ふーか=食欲、という連想をした自分は、心がけがれているのでしょうか。結局えなが一番の力仕事をしているわけで、この演出の意図が……深く考えるといけない気がしてきました。話題を変えます。

 というわけでこの一枚。

 スイッチ高い! ふーかの身長が165cm(完全主観)として、こんな高い所にスイッチをつける電気工事の人はいないし、部屋の出入り口の近くにスイッチを置くのが常道なのに、なんだこれ。

 で、むかし書いた気がしていま過去記事は見つからなかったんだけど、この『よつばと!』の遠近法とか視点のおかしさって、よつばの見ている世界がそのまま描かれているからだと思うんですよね。風香は自分よりたかい、スイッチは自分より高い、それがこういう表現になっている。「おかしぱくぱくの夢」のときもそうですが、よつばの主観がそのまま漫画になっているんですよね。

 トーハト「キャラメルコーン」。おまつりのときにもらったやつだ。コンビニに行ったとき(7巻)買ったお菓子は明治サイコロキャラメル、森永チョコボール、森永ラムネであったわけですが、よつばはキャラメルコーンに異常な執着を示す。「おかしぱくぱくの夢」のときもそうでした。キャラメルコーンに魅力を感じない自分としてはよくわからんのですが、あれってすごいんですかね。(満賀道夫がデザインしたキャラメルコーンがでます!)

 コーヒーって、いつ頃から飲み始めたのかよくわかりませんよね。小学生のころはマックスコーヒーヨユーでしたけど。私の場合、勤めだして三年目の職場で「新人ですからコーヒー淹れますよ」とか大口たたいて全然ドリッパーを使えなくて、教えてもらったころからですかねえ。


 ききゅうのはなしに(つづく)

よつばと!  9 (電撃コミックス)

よつばと! 9 (電撃コミックス)


[][][][][]夏のうた を読む(その9) 20:11 はてなブックマーク - 夏のうた を読む(その9) - 蜀犬 日に吠ゆ

17

 越後屋(えちごっや)に衣(きぬ)さく音や更衣(ころもがへ)

                 榎本其角(えのもときかく)


 蕉門の俊才其角は、元禄時代の江戸っ子気質を奔放華麗に詠んだ俳人で、師芭蕉の閑寂志向とは対照的な都会趣味、伊達好みだった。「越後屋」は日本橋駿河町にあった呉服店で、三越の前身だという。現金掛値なし、切売りという薄利多売商法で人気を博した。「衣」はここでは裂く時の音がピッと鳴って快い絹だろう。衣がえの季節、呉服屋の店頭のにぎわいに、江戸の初夏の感興があふれた。

大岡信『折々のうた』岩波新書

 去来だ曾良だという向きとひと味違う。やはり其角ともなるとうっかり「談林派か」というような句をひねりますね。越後屋という、実在の店名を出してくるあたりも洒落が効いています。いまなら、俳句に「イオン」だの「ユニクロ」と読み込むようなもので、花鳥風月を期待しているとビックリするというしかけ。


18

 六月の氷菓一盞(いっさん)の別(わかれ)かな

          中村草田男(なかむらくさたお)


 第一句集『長子』(昭一一)所収。「貝(かい)寄風(よせ)に乗りて帰郷の船迅し」「秋の航一大紺円盤の中」など、『長子』には多感な若き日の旅中の秀吟があるが、右の句も青春の哀歓がにおいたつようである。氷菓は夏の氷菓子の総称で、ここではアイスクリームか。「盞」はさかずきだが、ここは氷菓の容器をいう。夏休みに入るころ、それぞれが散ってゆく学生同士の、しばしの別れの情景か。漢語調のことばの張りがこの句の命である。

大岡信『折々のうた』岩波新書

 まあそれはいいのですが、「夏」で、中村草田男なら、もっとこう、あるでしょう。「日本詩歌の常識」づくりというのであれば、「万緑の中や吾子の歯はえそむる」を外してどうする、と思うのです。「万緑」という季語を作ってしまった言葉の力、八音五音五音というダイナミックな中切れの技巧。「いや、それはあまりにも有名だからあえてはずす」という態度は、「折々のうた」にあってよいのでしょうか。(それとも大岡先生は「万緑……」を評価しないのでしょうか。)

折々のうた (岩波新書 黄版 113)

折々のうた (岩波新書 黄版 113)