蜀犬 日に吠ゆ

2011-05-25

[][][][]生き恥をさらす 19:35 はてなブックマーク - 生き恥をさらす - 蜀犬 日に吠ゆ

 議事録のない会議で物事が決まっていてはいけない。歴史の法廷に、私たちは立たなければならない。

襄公二十五年 548 B.C.

 大史が「崔杼、其ノ君ヲ弑ス」と記録したので、崔子はこれを殺した。大史の弟は引き継いで同じことを記録し、死者が二人ふえたが、その弟が(四番目に)さらに同じく記録したので、(崔杼は)そのままにした。大史兄弟が全員殺されたと聞いた南史氏は、(「崔杼、其ノ君ヲ弑ス」と記した)簡策を手にして朝廷に出かけたが、すでに(その通りに)記録されたと聞いて引き返した。

小倉芳彦訳『春秋左氏伝』中 岩波文庫

 まあ私も現在大無職ですから言いたい放題云えるのかもしれませんけれども。建前というのはけっこう大切だと、儒教の立場から思うのです。

春秋左氏伝〈中〉 (岩波文庫)

春秋左氏伝〈中〉 (岩波文庫)


[][][][][]夏のうた を読む(その16) 19:07 はてなブックマーク - 夏のうた を読む(その16) - 蜀犬 日に吠ゆ

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 昭和衰(おとろ)へ馬の音する夕かな

         三橋敏雄(みつはしとしお)


 『真神(まかみ)』(昭四八)所収。大正九年生まれ、昭和十年代に新興俳句の新人として出発した。句は昭和四十年作の無季句。「昭和衰へ」と断じてその理由は説かないのが、直観と実感をもって語を吐きだす俳句の行き方だが、一歩誤ればたわいない空語となる。この句の場合、中七以下に「馬の音する夕かな」のけだるい暗がりがあって、初五の「昭和傾けり」の実感が生かされている。この馬、ダービーの馬場にはいなかろう。

大岡信『折々のうた』岩波新書

 どころか、昭和の亡霊どもが平成を食い荒らしているわけでして。世代間闘争の話ではありませんが、昭和に作った国家やシステムが、頑固に屈強に日本を駄目にしている進行形なんですよね。

 句集の『真神』とは、オオカミの古語。だそうです。Goole 情報。


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 老残(らうざん)のこと伝はらず業平忌(なりひらき)

                能村登四郎(のむらとしろう)


 『咀嚼音(そしゃくおん)』(昭二九)明治四十四年生れの現代俳人。業平忌は元慶四年(八八〇)没の在原業平の忌で旧暦五月二十八日。『伊勢物語』の主人公と目され、劇的な艶聞で知られる情熱の歌人業平は、五十五歳で没した。この美男の老残の日々について、さだかなことが何ひとつ伝わらない点に、作者は業平という詩人の真骨頂を感じたのだ。ふしぎにも美女小野小町には衰亡伝説が多いのだが。

大岡信『折々のうた』岩波新書

 『咀嚼音』てのもすごいタイトルですねえ。「ふしぎにも」って大岡先生はすっとぼけてますけど、男女差別ですよね。単純に、文化の担い手も受け取り手も、男の側の目線が中心を占めているというだけのことでしょう。

折々のうた (岩波新書 黄版 113)

折々のうた (岩波新書 黄版 113)