蜀犬 日に吠ゆ

2012-08-15

[][][]虎~~ウィリアム・ブレイク『ブレイク詩集』平凡社 19:25 はてなブックマーク - 虎~~ウィリアム・ブレイク『ブレイク詩集』平凡社 - 蜀犬 日に吠ゆ

経験の歌

 虎よ、虎、輝き燃える、

 夜の森の中で、

 どんな神の子、あるいは眼が

 汝の怖ろしい均整をつくり得たのか。


 どんな海や 空のかなたに

 汝の眼の炎が燃えていたのか。

 いかなる翼で 神はあまがけり、

 いかなる手で その炎を捉えたのか。


 いかなる腕、いかなる術で、

 汝の心臓の筋をつくったのか、

 そして心臓の鼓動が始まったとき、

 いかなる怖ろしい手を、怖ろしい足を。


 いかなる鎚で、また鎖で、

 いかなる鎔炉の仲で 汝の脳髄を鋳て、

 いかなる鉄砧(かなしき)の上で鍛えたのか、

 また どんな怖ろしい指でその恐怖を握ったのか。


 無数の星 その槍を投げつくし、

 涙でそらをうるおした時、

 神はできあがった汝を見てほほえまれたのか、

 仔羊をつくった神が 汝を作ったのか。


 虎よ、虎、輝き燃える、

 夜の森の仲で。

 どんな神の手、あるいは眼が

 汝の怖ろしい均整をつくることを敢てしたのか。

ウィリアム・ブレイク『ブレイク詩集』平凡社
ブレイク詩集 (平凡社ライブラリー)

ブレイク詩集 (平凡社ライブラリー)