蜀犬 日に吠ゆ

2013-12-14

[][][]小なる章を読む(その28) 「十四、ダンミカ」 15:58 はてなブックマーク - 小なる章を読む(その28) 「十四、ダンミカ」 - 蜀犬 日に吠ゆ

第二 小なる章

十四、ダンミカ

 わたくしが聞いたところによると、――あるとき尊き師(ブッダ)はサーヴァッティー市のジェータ林、(孤独な人々に食を給する長者の園)におられた。そのときダンミカという在俗信者が五百人の在俗信者とともに師のおられるところに近づいた。そして師に挨拶し、かたわらに坐った。そこで在俗信者ダンミカは師に向って詩を以て呼びかけた。

三七六 「智慧ゆたかなゴータマ(ブッダ)さま。わたくしはあなたにお尋ねしますが、教えを聞く人は、家から出て出家する人であろうと、また在家の信徒であろうと、どのように行うのが善いのですか?

三七七 実にあなたは神々とこの世の人々の帰趣(きしゅ)と究極の目的とを知っておられます。奥深いことがらを見る方で、あなたに比(なら)ぶ人はいません。世人はあなたを、優れた目ざめた人(ブッダ)だと呼んでいます。

三七八 あなたはすっかり証(さと)りおわって、生けるものどもをあわれんで、智識と理法を説かれます。あまねく見る人よ、あなたは世の覆いを開き、汚れなくして、ひろく全世界に輝きたもう。

中村元『ブッダのことば』岩波文庫
ブッダのことば―スッタニパータ (岩波文庫)

ブッダのことば―スッタニパータ (岩波文庫)