蜀犬 日に吠ゆ

2013-12-26

[][][]大いなる章を読む(その6) 17:28 はてなブックマーク - 大いなる章を読む(その6) - 蜀犬 日に吠ゆ

第三 大いなる章

二、つとめはげむこと

四四六 (悪魔はいった)、

 「われは七年間も尊師(ブッダ)に、一歩一歩ごとにつきまとうていた。しかもよく気をつけている正覚者(しょうかくしゃ)には、つけこむ隙をみつけることができなかった。

四四七 烏が脂肪の色をした岩石の周囲をめぐって『ここに柔かいものが見つかるだろうか? 味のよいものがあるだろうか?』といって飛び廻ったようなものである。

四四八 そこに美味が見つからなかったので、烏はそこから飛び去った。岩石に近づいたその烏のように、われらは厭(あ)いてゴータマ(ブッダ)を捨て去る。」

四四九 悲しみにうちしおれた悪魔の脇から、琵琶がパタッと落ちた。ついで、かの夜叉は意気消沈してそこに消え失せた。

中村元『ブッダのことば』岩波文庫
ブッダのことば―スッタニパータ (岩波文庫)

ブッダのことば―スッタニパータ (岩波文庫)