蜀犬 日に吠ゆ

2014-01-05

[][][]大いなる章を読む(その12) 16:30 はてなブックマーク - 大いなる章を読む(その12) - 蜀犬 日に吠ゆ

第三 大いなる章

四、スンダリカ・バーラドヴァージャ

四六一 (バラモンがいった)、「ゴータマ(ブッダ)さま。わたくしは祭祀を楽しんでいるのです。祭祀を行おうと望むのです。しかしわたくしははっきりとは知っていません。あなたはわたくしに教えてください。何にささげた献供が有効であるかを言ってください。」

 (師が答えた)、「では、バラモンよ、よくお聞きなさい。わたくしはあなたに理法を説きましょう。

四六二 生れを問うことなかれ。行いを問え。火は実にあらゆる薪から生ずる。賤しい家に生まれた人でも、聖者として道心堅固であり、恥を知って慎むならば、高貴の人となる。

四六三 真実もてみずから制し、(諸々の感官を)慎み、ヴェーダの奥義に達し、清らかな行いを修めた人、――そのような人にこそ適当な時に供物(そなえもの)をささげよ。――バラモンが功徳を求めて祀りを行うのであるならば。

四六四 諸々の欲望を捨てて、家なくして歩み、よくみずからを慎んで、梭(ひ)のように真直な人々、――そのような人々にこそ適当な時に供物をささげよ。――バラモンが功徳を求めて祀りを行うのであるならば。

四六五 貪欲を離れ、諸々の感官を静かにたもち、月がラーフの捕われから脱したように(捕われることのない)人々――そのような人々にこそ適当な時に供物をささげよ。――バラモンが功徳を求めて祀りを行うのであるならば。

四六六 執着することなくして、常に心をとどめ、わがものと執したものを(すべて)捨て去って、世の中を歩き廻る人々、――そのような人々にこそ適当な時に供物をささげよ。――バラモンが功徳を求めて祀りを行うのであるならば。

中村元『ブッダのことば』岩波文庫
ブッダのことば―スッタニパータ (岩波文庫)

ブッダのことば―スッタニパータ (岩波文庫)