2014-01-20
■ [書留][仏教][スッタニパータ]大いなる章を読む(その20) 
第三 大いなる章
五、マーガ
四九九 安らぎに帰して、貪欲を離れ、この世で(生活の諸要素を)捨て去ってもはや(迷いの生存)に行く道のない人々がいる。――そのような人々にこそ適当な時に供物をささげよ。――バラモンが功徳を求めて祀りを行うのであるならば。
五〇〇 生と死とを捨てて余すところなく、あらゆる疑惑を超えた人々がいる。――そのような人々にこそ適当な時に供物をささげよ。――バラモンが功徳を求めて祀りを行うのであるならば。
五〇一 自己を州(す)(よりどころ)として世間を歩み、あらゆることに関して解脱している人々がいる。――そのような人々にこそ適当な時に供物をささげよ。――バラモンが功徳を求めて祀りを行うのであるならば。
五〇二 『これは(わたしの)最後の生存であり、もはや再び生を享(う)けることはない』ということを、この世で如実に知っている人々がいる。――そのような人々にこそ適当な時に供物をささげよ。――バラモンが功徳を求めて祀りを行うのであるならば。
五〇三 ヴェーダに通じ、安らいだ心を楽しみ、落ち着いて気をつけていて、全きさとりに達し、多くの人々に帰依されている人々がいる。――そのような人々にこそ適当な時に供物をささげよ。――バラモンが功徳を求めて祀りを行うのであるならば。」
中村元『ブッダのことば』岩波文庫

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