2014-02-06
■ [筆記][国文]清水義範『ドン・キホーテの末裔』岩波現代文庫(その3) 
読了。もちろんバッチリ罠にかかりました。全然気づかなかった。
第12章 物語には話者と登場人物がおり、その両者は別物だと示される最後の章
清水義範『ドン・キホーテの末裔』岩波現代文庫
ミステリではないのでネタバレをしてもかまわないのでしょうけれども、最終章の意味を語るには第一章から話を追わなければならず、それには原文を引き写すのが最適。みごとな展開でした。
ざっというと。『ドン=キホーテ』の文学における位置を探る時、それは文学そのものを意味づけるのだ、という話。それで清水先生のパロディにも意味がついちゃうかはおいておくとして。…そう考えると清水義範はあくまで自分を「パスティーシュ」って言っていたから今回の議論には関係がないのかもしれません。
「小説の建設的空中分解」の、その次も楽しみです。

- 作者: 清水義範
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2013/11/16
- メディア: 文庫
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