蜀犬 日に吠ゆ

2014-07-23

[][][]大いなる章を読む(その28) 20:08 はてなブックマーク - 大いなる章を読む(その28) - 蜀犬 日に吠ゆ

第三 大いなる章

六、サビヤ

 そこで、遍歴の行者であるサビヤは、師の説かれたことを喜び、随喜し、こころ喜び、楽しく、嬉しく、欣快の心を生じて、さらに師に質問を発した。

五一八 サビヤがいった、「何を得た人を(バラモン)と呼ぶのですか? 何によって(道の人)と呼ぶのですか? どうして(沐浴をすませた者)と呼ぶのですか? どうして(竜)と呼ぶのですか? 先生! おたずねしますが、わたくしに説明してください。」

五一九 師が答えた、「サビヤよ。一切の悪を斥け、汚れなく、よく心をしずめ持(たも)って、みずから安立し、輪廻を超えて完全な者となり、こだわることのない人、――このような人は(バラモン)と呼ばれる。

五二〇 安らぎに帰して、善悪を捨て去り、塵を離れ、この世とかの世とを知り、生と死とを超越した人、――このような人がまさにその故に(道の人)と呼ばれる。

五二一 全世界のうちで内面的にも外面的にも一切の罪悪を洗い落し、時間に支配される神々と人間とのうちにありながら妄想分別におもむかない人、――かれを(沐浴をすませた者)と呼ぶ。

五二二 世間のうちにあっていかなる罪悪をもつくらず、一切の結び目・束縛を捨て去り、いかなることにもとらわれることなく解脱している人、――このような人はまさにその故に(竜)と呼ばれる。」

中村元『ブッダのことば』岩波文庫
ブッダのことば―スッタニパータ (岩波文庫)

ブッダのことば―スッタニパータ (岩波文庫)