蜀犬 日に吠ゆ

2014-07-25

[][][]大いなる章を読む(その30) 19:44 はてなブックマーク - 大いなる章を読む(その30) - 蜀犬 日に吠ゆ

第三 大いなる章

六、サビヤ

 そこで、遍歴の修行者サビヤは師の所説をよろこび随喜し、こころ喜び、楽しく、嬉しく、欣快の心を生じて、さらに師に質問を発した。

五二八 サビヤがいった、「何を得た人を(ヴェーダの達人)と呼ぶのですか? 何によって(知りつくした人)となるのですか? いかにして(務め励む者)となるのですか? (育ちのよい人)とはそもそも何ですか? 先生! おたずねしますが、どうかわたくしに説明してください。」

五二九 師は答えた、「サビヤよ、道の人ならびにバラモンどもの有するすべてのヴェーダを弁別して、一切の感受したものに対する貪りを離れ、一切の感受を超えている人、――かれは(ヴェーダの達人)である。

五三〇 内的には差別的(妄想とそれにもとづく名称と形態)とを究め知って、また外的には病いの根源を究め知って、一切の病いの根源である束縛から脱(のが)れている人、――そのような人が、まさにその故に(知りつくした人)と呼ばれるのである。

五三一 この世で一切の罪悪を離れ、地獄の責め苦を超えて務め励む者、精励する賢者、――そのような人が(務め励む者)と呼ばれるのである。

五三二 内面的にも外面的にも執著の根源である諸々の束縛を断ち切り、一切の執著の根源である束縛から脱れている人、――そのような人が、まさにその故に(育ちのよい人)と呼ばれるのである。」

中村元『ブッダのことば』岩波文庫

ブッダのことば―スッタニパータ (岩波文庫)

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