蜀犬 日に吠ゆ

2018-04-25

文治主義の成立~~竺沙 雅章『宋の太祖と太宗』清水書院 20:34 はてなブックマーク - 文治主義の成立~~竺沙 雅章『宋の太祖と太宗』清水書院 - 蜀犬 日に吠ゆ

 In 960,the Later Zhou(後周) dynasty's General, Zhao Kuangyin(趙匡胤) (太祖Taizu) became the emperor and established the Song Dynasty (Northern Song).

 教科書に出てくるのは趙匡胤ばっかりですけれども、宋は実質後周の世宗、趙匡胤、弟の趙匡義の連携で作られたという話。

竺沙 雅章『宋の太祖と太宗』清水書院 目次

  • はじめに … 3
  • Ⅰ 五代乱離
    • 混乱の世 … 12
      • 白馬の禍/五代の危局/復元された『旧五代史』/慨嘆の書『新五代史』/後梁の評価のちがい/近年の評価/現実的な朱全忠/後梁の気風/時代逆行の後唐/名君明宗/五代の系譜
    • 若き日の太祖と太宗 … 41
      • 涿州趙氏/鎮州軍閥の盛衰/二人の父、趙弘殷/二人の生いたち/青年時代の太祖/武勇伝『飛竜記』/小説・戯曲のなかの太祖像
    • 民族の苦悩 … 57
      • 李従珂と石敬瑭/燕雲十六州の割譲/後晋の姿勢の変化/契丹の南伐/打草穀/筆より剣/擁立劇の原型/
    • 英主世宗 … 73
      • 高平の戦/禁軍の整備/仏教教団の整理/天下統一の大業へ/南唐征伐/趙匡胤と趙普の出会い/大業の途上で

  • Ⅱ 統一国家の建設
    • 陳橋の変 … 88
      • 点検を大使に立てん/太祖即位/クーデタの真相/目剥きの韓通/軍閥の抵抗
    • 中央集権の強化 … 100
      • 三つの方策/「杯酒釈兵権」/禁軍の改組/行政権の収回/強幹弱枝策/君主独裁への道
      • 統一への道程 … 115
      • 先南後北策/最初の征服/五大の四川/後蜀平定/北征の失敗/南漢討伐/大国南唐/名目は何でもいい/江南征服/酒豪と微行/はっきりしない太祖像

  • Ⅲ 独裁君主の登場
    • 太祖から太宗へ … 142
      • 「燭影斧声」/太宗自立/実力者晋王/「金匱預盟」/千古の疑案/実録の書きかえ/疑惑を生む改削
    • 文化国家の建設 … 157
      • 改元問題/反太宗派の一掃/軍閥の解体/科挙の拡充/宋四大書/大編纂事業の意図
    • 外征の失敗 … 172
      • 北漢討平/高梁河の戦/挟撃作戦/岐溝関の戦/和平の機運/タングート族の興起/青白塩問題/西夏国の独立
    • 独裁君主たる太宗 … 190
      • 下戸の帝王/政務親裁/読書と書道/黄老の道/二〇年の回想/君主独裁体制の創始者
    • あとがき … 204
竺沙 雅章『宋の太祖と太宗』清水書院

 戦争すると勝っちゃう兄と、内政得意な弟ということで、足利尊氏・直義と比較されることの多い宋の建国時期を扱った伝記。史官が嫌がった三大エピソードが面白い


「陳経の変」:後周を見限った諸将が酔った趙匡胤に黄色い衣(皇帝のあかし)を着せて簒奪を求める。

「燭影斧声」:道士に死期を告げられた趙匡胤が趙匡義に帝位を譲ろうとするも弟は固辞。それを多くの家臣が寝室からの明かりに映る影で見ていた。

「金匱預盟」:趙匡胤が死を覚悟して母に託したハコには、弟を次の皇帝とする証文が入っていた。



 実際、、趙匡義(兄が即位すると避諱して光義)が武断国家を終わらせ、ついでに外征(遼もタングートも)で負けまくったため、文治主義になっていくのですなあ。