蜀犬 日に吠ゆ

2010-03-26

[][]ミステリ仕立て~~清松みゆき『混沌魔術師の挑戦』富士見ドラゴンブック(その2) 23:32 はてなブックマーク - ミステリ仕立て~~清松みゆき『混沌魔術師の挑戦』富士見ドラゴンブック(その2) - 蜀犬 日に吠ゆ

  1. 虎と少女とサーカス団
    • 情報が少ないので動きが取れなくなる一行。
      • ミステリ仕立てだと、ヒロイック・ファンタジーが出来なくなることありますよね。しかも今回はアーチーとスイフリーが揃ってますからねえ。
      • そしてグイズノーはあきらかにおかしい。話を混ぜっ返すだけのひとは、清松みゆき先生の「困ったプレイヤー」分類には出てきませんが、強いて言うなら「クラウン clown 」と、言ったところでしょうか。

2010-03-23

[][]お金って、あるところにはある~~清松みゆき『混沌魔術師の挑戦』富士見ドラゴンブック 23:32 はてなブックマーク - お金って、あるところにはある~~清松みゆき『混沌魔術師の挑戦』富士見ドラゴンブック - 蜀犬 日に吠ゆ

 第二巻。だんだんキャラクターが固まってきたので面白くなってきました。

 というかGMがキャラクターの設定を外濠から固めてゆく。うぅ。こんなマスタリングは、わたしにはレベルが高いなあ。事前にいろいろ設定を出しても、矛盾を指摘されて破綻しそう。

  1. 結婚するって本当ですか?
    • アーチーが錬金術師アーリアとお見合い。
    • スイフリー「もし、アーチボルトが悪い女に騙されているのだったら大変だ。」GM(理屈をつけたもんだな)
    • 著書(ちゅうちょ)は誤植かしらん。
    • NPC を印象づけるにはこーゆー手が一番
      • ためになります。
    • スイフリー「あ、そうか。盗賊ギルドは不介入の立場を取ったんだ。」
      • 洞察力がすごすぎる。
    • スイフリー&パラサ「濡れ衣だ!」
      • 面白すぎる。
    • アーチーの性格設定、人間中心主義。仲間を特別扱いするのか、冒険を通して視野を広げていくのか、そういうのがキャンペーンのテーマの一つになるのでしょうか? 『デーモン・アゲイン』ではあんまり語られていませんでしたね。
  2. 混沌魔術師の挑戦
    • GM「現金か魔法の品物か、どちらがいい?」ほぼ一同「魔法の品物」レジィナ「品物しだい」残り一同「そ、そうだ、品物しだいだ」
      • レジィナ冷静。でも、これはわたしも言ったことある。張り合うようなことではないですが。
    • アーチー「悪い魔術師が邪悪な魔道書を求めて危険な遺跡で待っている、か」
    • パラサ「そこは人情」グイズノー「ということはグラスランナーやエルフには関係ない?」 しばし沈黙。
      • グイズノーは、普段の陰も薄いし、変なことを言うし、不思議な立ち位置ですよねえ。
    • スイフリー「さすがやなあ。ゲームマスター、ここまで考えてアイテムを用意してたか。」 してない。
      • 想定外のアイデアでプレイに深みが出る。すばらしい。
    • グイズリー「『ええ? もう洗ってしまいました。』」
      • グイズリーの冗談は、出鱈目な上に笑えない、下手するとシナリオを壊す危険がある、いやなプレイですねえ。まあ、そういうのを捌いてこそのマスタリングなのかもしれませんが、商用のセッションでは、ちょっとやり過ぎ。
    • 部屋は十個か……。昔はもっときばって、広いダンジョン作ったりしたもんだけどなあ。今はこの程度。
      • 年をとると持久力が無くなるのですか……悲しいですが、これが現実。
  3. 虎と少女とサーカス団
    • スイフリー「ストーリーを先読みしてみた」アーチー「先読み……根拠なき憶測と言ったほうが正しいような」
      • こういうのは、難しい。ミステリものは情報を多くするためにPCの自由を制限する傾向がありますからね。もっと難しいのは、こういう突発の発想が、もとのシナリオより面白そうだったときでしょうか。
    • アーチー「真犯人を動機から探してみようか」
      • 本格派! しかし、思うにRPGで本格ミステリって、難しい。
    • さすがだスイフリー

2010-03-01

玄宗皇帝

[][]清松みゆき『2万ガメルを取り返せ!』富士見ドラゴンブック 20:54 はてなブックマーク - 清松みゆき『2万ガメルを取り返せ!』富士見ドラゴンブック - 蜀犬 日に吠ゆ

 デーモン・アゲインが面白かったのでさかのぼって本セッションのリプレイを購入。

 まああんまり面白くないのですけれども、なぜかというとTRPGはそもそも回数を重ねていくうちにキャラクターが固まってくるからで、ですから単発ものよりもキャンペーン・シナリオのほうが面白いのですが、最初はキャラクター同士でさえなかなか仲間意識を持てないのですから、どうしてもちぐはぐになりがち。ましてや今回は、私が再集結した後日談を読んでしまい、キャラクターのイメージを持ってしまっているのですから、逆に初々しいパーティに少し不満を持ってしまいます。

 アーチボルトの人間中心主義とか、グイズノーがギャグ要員なのは、始めからなのですね。

2009-06-01

銭湯

[][]原作知らんで置いてきぼり~~『賽子の国の魔法戦士』富士見文庫 22:47 はてなブックマーク - 原作知らんで置いてきぼり~~『賽子の国の魔法戦士』富士見文庫 - 蜀犬 日に吠ゆ

 リハビリ継続中。

 あんまり面白くはなかった。ファンタジファンタジしているのは、逆に苦手なんですよね。

もくじ

まえがき  安田 均  4

不思議な地底探検  友野 詳 9

絶対危険チルドレン  山本 弘 57

賽子の国の魔法戦士  水野 良 141

データセクション     217

『賽子の国の魔法戦士』富士見文庫

 第一作は、キャンペーンの導入部といった感じで、プレイヤーもそんなにこなれてはいない感じ。続編はなくて友野先生設定を小説にしたようですが、たしかに続きが読みたいです。


 第二作は悪のプレロールドキャラクター。山本先生らしいといえばらしい作りです。しかしこれもキャンペーン向きの設定でしょうね。みんなが特殊能力を持ってはいるものの、独立した能力なので、パーティ戦闘では、たんなる能力値ボーナス的な扱い。ムーンダンサーの能力は使い勝手がよかったのか多用されていますけれども、シナリオを進めるのに有効だったかは疑問。本当なら「今回のシナリオはこの子のこの能力が見せ場になる」という割り振りを順にやっていくのがただしいかと思いますが、一回こっきりのセッションというのは、難しいものですね。


 第三作は原作を読んでいないので全く面白くない。ストーリーを途中で止めるテクニックはたしかにハイレベルですが、いまいち世界観になじめません。

 ウォーロックである監修者はまえがきでこう言います。

 水野良は代表作『リウイ』シリーズのリプレイということで、ファンは満足だし、安定した造りがメインに見えるだろうが、じつはこれもよく趣向を凝らしてある。

『賽子の国の魔法戦士』富士見文庫

 原作のシリーズを知らないから楽しめないのかもしれません。

でも、注目すべきはそれだけではなく、最後まで読まれたらおわかりになるだろうが、これまでにない解決法がとられている部分だ。じつはこれ、小説ではリドル・ストーリーと呼ばれるが、それに近い推理を使うエンディング。こうしたものをシナリオに使ったのは非常に珍しく、これはこれで興味深い演出となる(お断りしておくが、これは無闇にやってはいけない。そして、そうした場合もうまくいくとは限らない。ここでは”リドル”という部分が小説版(富士見ファンタジア文庫刊『魔法戦士リウイ ファーラムの剣 鋼の国の魔法戦士』)でうまく解決するよう保険がかけてある)。

『賽子の国の魔法戦士』富士見文庫

 うぅ。結局、このセッションだけでは成り立たなかったということではないでしょうか。小説版なんぞ存在すら感知したことのない身としては、やっぱり食い足りない。そして、「じゃあ小説読むか!」と決意するほどでもなかったのですよねえ。

 それよりなにより、お気楽な冒険生活に「ソードワールドって、こんな世界観だっけ?」という疑問がぬぐえませんでした。もちろん、私の方が間違っているのでしょうけれども、私の中では、廃墟をさまよい魔晶石をあつめてネクロマンサーをぶった切るイメージが、未だに抜けません。

2009-05-13

[][]嗚呼~~SNE『デーモン・アゲイン』富士見文庫 23:55 はてなブックマーク - 嗚呼~~SNE『デーモン・アゲイン』富士見文庫 - 蜀犬 日に吠ゆ

 こっそり(でもありませんが)TRPGリハビリ中。

 イラストレイタとか声優とかをゲストに交えてセッションする企画のリプレイ集。

 たいへん勉強になります。

 収録リプレイは三本。第一と第二は連続するわけではありませんが、共通するキャラクタが登場するなど互いに関連したセッションとなっています。

  1. やっぱり、猫は好き (秋田みやび)
  2. 冷気の杖(チル・ロッド)を奪っちゃえ! (藤澤さなえ)
  3. デーモン・アゲイン! (清松みゆき)

 啓蒙されたのは、「バブリーズ・リプレイ」の続編である「デーモン・アゲイン」。この時点で8年ぶりの再結集とされていましたので、90年代半ばの、リバイバル。


 主人公はアーチー。「ファイター8、セージ1。」他の仲間も冒険者レベル6~8。

 これを見て、ううむとうなりました。たいてい3~4回くらいのキャンペーンを繰り返していた私は、毎回初期からキャラクターを造っていたので、こういう高レベルキャラクタには無縁だったのです。「ヴァルキリー・ジャベリン」なんぞ、どうやってかわすのかを考えこそすれ、味方が撃つことを想定したことはありませんでした。魔力強化にしても、ボス戦でつかうかどうかというところで、戦略として強化することを前提するというのは、雲の上の発想でした。

 しかし、普通にファンタジー小説などでは世界を救うとか余裕な結末でして、自分はゲームの中で、そういうヒロイックな発想を全然していなかったのだと言うことに、いまさら気付いたものです。


 スイフリーのキャラクタが面白い。

スイフリー

「キャラクター解説」

 正しいエルフとやらを目指していたはずが、言葉の魔術師ぶりが行きすぎて、今では、つけ耳(正体人間)疑惑や白粉(正体闇エルフ)疑惑のまっただ中。

「わざわざ赤の他人に儲け話を教える人はいない」「不正は見逃してこそ金になる」など、人間社会の裏を見通した「スイフリーの処世術講座」をぶって回り、ついにはGMの策略でダークプリースト技能を修得させられてしまったこともある。

 知謀策謀好きはアーチボルトを上回るが、どちらかと言えば、自衛的に発揮される。プレイヤー本人の資質なのか、裏のあるシナリオばかりをよくやっていたGMとのつきあいが長いがゆえに身についてしまったのか。たぶん、両方なのだろう。

 なお、苦手は子供と狂人。論理が通用しないからである

「泣きやむんだ」

清松みゆき他『デーモン・アゲイン』富士見文庫

スイフリー ”光の槍(バルキリー・ジャベリン)”で、抵抗されて打撃力20で振って2で、+6+3で1点通るな。

アーチー 達成値の上昇は?

スイフリー そんなんやるだけ無駄。ダメージの確実化の方がマシ。20点魔晶石を使い潰すつもりなら、四倍拡大。これなら6ぐらいは出るかな。なら3点通せる。

グイズノー 四回振って出目全部6以下ですか?

スイフリー 自分の出目は6まで、相手の出目は最低7。これがわたしの基準だ。

パラサ はとこ……。

スイフリー 一回しか振れないときは、1ゾロ前提。振っても後悔しない選択でないといけない。

清松みゆき他『デーモン・アゲイン』富士見文庫

スイフリー あかん、クリティカルする。わたしのサイコロは、わたしを裏切るようにできている。

アーチー いったい、八年の間に何があったんだスイフリー。慢心の精霊はどこへ行ったんだ?(笑)

清松みゆき他『デーモン・アゲイン』富士見文庫

 そして、ロールプレイも完璧。

フィリス ”虚言感知(エンス・ライ)”(ボソ)

スイフリー 好きにやってくれ(笑)。わたしは、紛れもなく、精神力抵抗力にボーナスもない、ただのレッサー・エルフだ!

パラサ レッサーって、はとこ(笑)。

スイフリー 事実、闇エルフの完全下位だからなあ。エルフにできて闇エルフにできないことないからなあ(いじいじ)

清松みゆき他『デーモン・アゲイン』富士見文庫

 そして、シナリオを壊す。

GM (実は、うまく住人――特にまだ幼い領主の娘――と友好的に接触するとか、屋敷内を丁寧に捜すとかすれば、神殿に続く秘密の抜け穴が見つかったりするんだが)

スイフリー ノーリターンで、リスクだけ背負うのは愚かだぞ。

パラサ じゃ、戦果なしで引き上げるにゅう。


 うーむ(苦笑)。慎重も度を越すと臆病だと思うんだが。ノーリスクで、リターンだけ期待されても困る。

清松みゆき他『デーモン・アゲイン』富士見文庫

 で、結局戦闘になれば絶妙の戦術で勝利。いろいろ考えさせられるリプレイでした。