蜀犬 日に吠ゆ

2014-05-15

[][][]スウィフト 中野好夫訳『ガリヴァ旅行記』新潮文庫 19:19 はてなブックマーク - スウィフト 中野好夫訳『ガリヴァ旅行記』新潮文庫 - 蜀犬 日に吠ゆ

目次

刊行者の言葉  ……五

第一篇 リリパット(小人国)渡航記……八
  • 第一章
    • 著者の生立、家族のこと――はじめて航海に出づる顚末――難船、身をもって泳ぎ逃れ――無事リリパット国海岸まで辿りつき――囚われの身となりて、護送されしう次第条々。
  • 第二章
    • リリパット皇帝、数人の高官を引具せられ、拘禁中の著者を訪問せらる――皇帝の容貌及び服装――数名の学者、勅令により著者にかの国の言語を教授す――著者、その温厚なる性質により恩顧を受く、衣嚢を捜索し、剣及びピストルを押収せらる。
  • 第三章
    • 著者、極めて奇妙なる方法により、皇帝ならびに貴族、貴婦人の御機嫌を取結びし次第――リリパット国宮廷における娯楽――著者、条件付きにて自由を与えらる。
  • 第四章
    • 首府ミレンドウ及び皇宮の模様――著者、首相と国事を談ず――著者、戦争に一臂の助力を致したき旨皇帝に申出づ。
  • 第五章
    • 著者、天外の奇策をもって侵攻を阻止す――著者、最高名誉を授けらる――ブレフスキュ大使来りて、和を乞う――皇妃御所の失火――著者、劫火より皇宮の残部を救う。
  • 第六章
    • リリパット国住民及びその学問、法律、習慣、子弟教育法について――同国に於ける著者の生活――一貴婦人に関する弁明。
  • 第七章
    • 著者、危うく大逆罪に問われんとする陰謀を知り、急拠ブレフスキュに逃る――同国に於ける歓待。
  • 第八章
    • 著者、僥倖にもブレフスキュを去るを得、さまざまの困難の後、無事故国へ帰り着きし顚末。
第二篇 ブロブディンナグ(大人国)渡航記……九一
  • 第一章
    • 大暴風雨の描写――給水のために長艇を出すこと――著者、同行してたまたま巨人国を発見するに至る――著者、ただ一人海岸に取り残され、国人の捕らうるところとなりて、農家に連行さる――著者の受けたる歓待、その他――住民の描写。
  • 第二章
    • 農夫の娘の描写――著者、市場へ、ついで首都へと伴わる――旅行の顚末。
  • 第三章
    • 著者、宮中のお召しを蒙る――王妃、著者をその主人なる養父より購い、国王への贈物とする――宮廷付き大学者らとの論争――著者、宮中に一室を賜わ――王妃の寵遇を受く――著者、祖国のために弁ず――王妃付き侏儒との衝突。
  • 第四章
    • 当国の状況――現代地図訂正の提案――王宮、及び首都に関する記述――著者の旅行――中央寺院の状況。
  • 第五章
    • 著者、数々の危険に遭遇す――罪人処刑――著者、航海術の妙を示す。
  • 第六章
    • 著者の考案、両陛下を喜ばす――著者、音楽の妙技を示す――国王、ヨーロッパの政情に関し御下問あり、著者の奉答――上記に対する国王の批判。
  • 第七章
    • 著者の祖国愛――著者、国王のために極めて有益なる提案を試み、その拒否に遭う――政治に関する国王の無知――当国の学問は不完全、かつ局限的なものである――法律、軍事、政党。
  • 第八章
    • 王、王妃両陛下、辺境地域を巡幸せらる――著者、これに随行する――著者、この国を去る、並びにその方法の詳細なる記述――帰英。
第三篇 ラピュタ、バルニバービ、ラグナグ、グラブダブドリッブ及び日本渡航記……一八一
  • 第一章
    • 著者、三度航海に出で、海賊の虜となる――一オランダ人の奸策――島へ到着――ラピュタ島入国。

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スウィフト 中野好夫訳『ガリヴァ旅行記』新潮文庫

2013-03-11

[][][][]『炎の戦士クーフリン/黄金の騎士フィン・マックール』(ケルト神話ファンタジー)ちくま文庫 12:09 はてなブックマーク - 『炎の戦士クーフリン/黄金の騎士フィン・マックール』(ケルト神話ファンタジー)ちくま文庫 - 蜀犬 日に吠ゆ

はじめに

 ある民族について知りたかったら、その民族に伝わる物語を知ることです。民族に伝わる物語は、その民族の考え方、感じ方を伝えてくれるからです。英雄クーフリンの物語は、ケルト民族に伝わるものです。今日、このケルト民族の血を濃厚に伝えているのは、アイルランド、ウェールズ、そしてスコットランドのハイランド地方に住む人々です。一方、ベーオウルフの物語は、アングロ・サクソン民族のもので、ごくおおざっぱに言えば、イングランドとスコットランドのローランド地方の人々は多くがアングロ・サクソン人です。このふたつの物語は非常に異なる世界観に基づいており、ケルト民族がベーオウルフを産むことはありえず、逆にアングロ・サクソン民族がクーフリンを産むことも、絶対にありえません。

 アングロ・サクソン人の物語は、どれほど大胆に見えても、しっかりと地面に足がついています。だからベーオウルフとその仲間たちは、英雄という大きな人間ではありますが、あくまで人間の範疇を越えません。ところがケルトの物語は、簡単に現実を飛びこえ、空想世界へと飛躍します。赤枝戦士団の勇者たちの血管には、神々と妖精属(アイルランドに伝わる妖精とほぼ同じ種類です)の血が、熱くたぎっているのです。どちらの物語を読む場合も、この違いを知っておくといいでしょう。そしておおむね、今の英国人のご先祖は、クーフリンを産んだ民族かベーオウルフを産んだ民族、あるいはその両方が混ざった人々であることも知って欲しいと思います。

サトクリフ『炎の戦士クーフリン/黄金の騎士フィン・マックール』(ケルト神話ファンタジー)ちくま文庫

 デーン人や、フランスのブルターニュ地方の人々、ノルマンディー。これらは少数派なのでしょうね。サトクリフ先生。

 神話や伝説だけではなくて、その文化圏における「文学のありよう」は、「民族に伝わる物語は、その民族の考え方、感じ方を伝えてくれる」ものです。価値観が一方的にならないように気をつけながら、すこし霧に包まれたシャーウッドの森を探索に出かけます。


2012-10-22

[][][][][]池田邦彦『シャーロッキアン!』23 双葉社 22:10 はてなブックマーク - 池田邦彦『シャーロッキアン!』23 双葉社 - 蜀犬 日に吠ゆ

 読み返しまして見直しました。前言撤回。

シャーロッキアン!(2) (アクションコミックス)

シャーロッキアン!(2) (アクションコミックス)

シャーロッキアン!(3) (アクションコミックス)

シャーロッキアン!(3) (アクションコミックス)

 「ファンダメンタリスト」と「リアリスト」の相克というのはかなり奥が深いのではないかと思い直しました。キリスト教とは違ってあくまでもシャレで逃げられる分、深い考察がフィクションとノンフィクション、理想と現実に反映できるテーマなのですね。

2012-08-20

[][][][][]池田邦彦『シャーロッキアン!』23 双葉社 20:35 はてなブックマーク - 池田邦彦『シャーロッキアン!』23 双葉社 - 蜀犬 日に吠ゆ

 しばらくご無沙汰していました。2巻と3巻、入手。

シャーロッキアン!(2) (アクションコミックス)

シャーロッキアン!(2) (アクションコミックス)

シャーロッキアン!(3) (アクションコミックス)

シャーロッキアン!(3) (アクションコミックス)

 「バリツ」は「バーティツ」説は初めて知りました。

 2巻で遂に車先生のライバルが登場。「ホームズ物語を すべて事実とみなす シャーロッキアンの 一派」である「ファンダメンタリスト」に対する「リアリスト」、ヒロシ(洋)君登場。恋のさや当てが始まります。(3巻の帯(ハカマ)に「どこから読んでも楽しめる」とありますが、こうなってしまうとそれは無理が出てきてしまうと思います。)


 ネタ切れなどだとは思いますが、キャラクタの使い回しやネタの無理矢理感が目立ちます。『シャーロッキアン!』が大好きな「シャーロッキアニアン!」ならいろいろ理屈をこねるのでしょうけれども、それほどでもないのでツッコミたい気持ちがまさってしまいます。暴漢に殴られたとき、犬のことを言いたければ「シルバー……」ではなく「銀星号!」 でしょう? 村野さんは英語版を読んだのでしょうか?*1漫画に対しては、私リアリストなのでしょうか。

 そして3巻はまるまる車先生とアイリーンがよりを戻す話。ホームズネタは本筋の補助線になってしまいました。漫画としては面白いのですが、はじめに期待してたのと違う展開なので困ります。


 もともと、「現実の事件に対してホームズ物との接点を見つけ出してそれを手がかりに謎を解いていく」ところが魅力の漫画だったのだと思いますが、次第に「ホームズ物そっくりの事件が起きてそれをネタにホームズうんちくを披露する」エピソードが幅をきかせてきてしまいました。それがあからさまですと、こっちはげんなりするのですよね。ホームズうんちくは面白いですけど。なんというか、複雑。

*1:最近の翻訳はみんな『シルバー・ブレイズ事件』とか西洋かぶれのタイトルをつけていて、まったく感心できません。

2012-08-15

[][][]虎~~ウィリアム・ブレイク『ブレイク詩集』平凡社 19:25 はてなブックマーク - 虎~~ウィリアム・ブレイク『ブレイク詩集』平凡社 - 蜀犬 日に吠ゆ

経験の歌

 虎よ、虎、輝き燃える、

 夜の森の中で、

 どんな神の子、あるいは眼が

 汝の怖ろしい均整をつくり得たのか。


 どんな海や 空のかなたに

 汝の眼の炎が燃えていたのか。

 いかなる翼で 神はあまがけり、

 いかなる手で その炎を捉えたのか。


 いかなる腕、いかなる術で、

 汝の心臓の筋をつくったのか、

 そして心臓の鼓動が始まったとき、

 いかなる怖ろしい手を、怖ろしい足を。


 いかなる鎚で、また鎖で、

 いかなる鎔炉の仲で 汝の脳髄を鋳て、

 いかなる鉄砧(かなしき)の上で鍛えたのか、

 また どんな怖ろしい指でその恐怖を握ったのか。


 無数の星 その槍を投げつくし、

 涙でそらをうるおした時、

 神はできあがった汝を見てほほえまれたのか、

 仔羊をつくった神が 汝を作ったのか。


 虎よ、虎、輝き燃える、

 夜の森の仲で。

 どんな神の手、あるいは眼が

 汝の怖ろしい均整をつくることを敢てしたのか。

ウィリアム・ブレイク『ブレイク詩集』平凡社
ブレイク詩集 (平凡社ライブラリー)

ブレイク詩集 (平凡社ライブラリー)

2011-08-10

[][][]柴田元幸『生半可な学者』白水Uブックス 20:47 はてなブックマーク - 柴田元幸『生半可な学者』白水Uブックス - 蜀犬 日に吠ゆ

 みんな生きてゆく

怒りの上杉謙信

 岩田一男の名著『英語に強くなる本』といえば出版史に残る大ベストセラーで、僕も高校生のときに読んだ記憶がある。その中にこんなエピソードが載っていた。

――ある日本人がロンドンの地下鉄の駅で、West Kensington (ウェスト・ケンジントン)までの切符を買おうとした。ところが切符売場で何度この地名を言っても、いっこうに通じない。手を変え品を変えいろんな言い方をしてみても、相手は首をひねるばかり。頭にきて、


 上杉謙信!


と叫んだら、あっさり通じた……。

 高校生の時は、まさかね、ぐらいにしか思わなかったけれど、いま考えてみると、大いにありそうな話である。

柴田元幸『生半可な学者』白水Uブックス

 これはもう、都市伝説レベルであちこちからききましたが、英語できない人には無駄話ですし英語を学ぶ人にはマイナスでしょう。ネイティブの脳内にあわせて英語を発音しろなんて、偶然を信じすぎている。